とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、実家の遺品整理の具体的な手順や、片付け時に注意したいポイント、専門業者に依頼する際の費用相場などについて詳しく解説していきます。
実家の遺品整理についてお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
実家の遺品整理の手順
実家の遺品整理を自力で行う際の主な手順は、以下の通りです。
- スケジュールを決める
- 作業に必要なものを揃える
- 重要書類を探し出す
- 形見になりそうなものは取っておく
- 不用品を処分する
それぞれの手順の詳細について、順に確認していきましょう。
手順①:スケジュールを決める
実家の遺品整理を自力で行う際、まずはスケジュールを決めることが大切です。
実家が近隣で荷物が少ない場合であれば、数週間から1ヶ月程度で終わることもありますが、遠方の場合は移動の手間などもあり、数ヶ月から1年程度かかるケースもあります。そのため、可能であれば家族や知人などを集め、人手を多く確保しておくことをおすすめします。
なお、実家の遺品整理を行う時期は、明確に決められているわけではないので、基本的には四十九日や法要の後など、遺族の心が癒えてからのタイミングが適切です。
しかし、故人の財産状況が不明である場合は、どのように相続を進めるか決めるためにも、なるべく早めに着手すると良いでしょう。また、実家が賃貸である場合は、物件を明け渡さなければならないので、契約期間終了日までに作業を終わらせましょう。
手順②:作業に必要なものを揃える
実家の遺品整理のスケジュールが決まったら、作業開始前に必要なものを揃えておきましょう。主なものは以下の通りです。
- 作業しやすく汚れても良い服装
- 手袋・軍手
- マスク
- 十分な量のゴミ袋
- 段ボール
- ガムテープ
- カッター・はさみ
- ビニール紐・ロープ
- マジックペン
- 台車
遺品整理では長く放置されていたものを運ぶことが多いので、汚れても問題がなく、かつ怪我や病気にならないような格好での作業が適切です。
また、たくさんの荷物を捌く必要があるため、まとめるためのゴミ袋や段ボール、それらを運ぶための台車などがあると作業がスムーズに運びます。
これらを作業途中に用意すると時間のロスが発生するので、なるべく事前に揃えておくようにしましょう。
手順③:重要書類を探し出す
実家の遺品整理を進める際、いくつか捨ててはいけない重要書類があるので、作業時はそれらを優先的に探し出しましょう。代表的なものは以下の通りです。
- 遺言書
- 有価証券
- 通帳・キャッシュカード
- 身分証明書
- 不動産の権利証・売買契約書
これらを誤って捨てると、相続人同士でのトラブルになったり、相続手続きに手間がかかったりと、色々な不利益に繋がりかねないので、十分に注意しましょう。
手順④:形見になりそうなものは取っておく
実家の遺品整理をする際、故人の思い出が残っていて形見になりそうなものは、捨てずに取っておきましょう。何が形見になるかは人それぞれですが、代表的なものとしては以下のものが挙げられます。
- 写真
- 手紙
- 衣服
- アクセサリー
- 趣味のコレクション
特に写真や手紙などは、相続人によって価値が大きく異なるので、なるべく捨てずに取っておき、全員に必要の有無を確認してから処分することをおすすめします。
手順⑤:不用品を処分する
重要書類を探し出したら、不用品を処分していきます。実家の遺品整理では燃えるゴミが多く出るので、燃えるゴミの収集日が近い日に作業するとスムーズです。
また、粗大ゴミを自治体に回収してもらう場合は、事前に予約が必要なケースが多いので、余裕をもったスケジュールで作業しましょう。なお、なかにはエアコンやテレビなど、家電リサイクル法の対象となるものがあるので、適切な処分方法を自治体のホームページなどで確認しておくことも大切です。
実家の遺品整理で注意すべきポイント
実家の遺品整理をスムーズに進めるうえでは、いくつか注意しておくべきポイントがあります。
ここでは、代表的な3つのポイントについて、詳細を確認しておきましょう。
ポイント①:相続放棄できなくなる可能性がある
実家の遺品整理を安易に進めると、相続放棄できなくなる可能性があるので注意しましょう。
相続放棄とは、故人からの財産相続を放棄することを意味します。たとえば故人に多額の借金があった場合、それらも相続財産に含まれるので、相続したくない場合は相続放棄を選択する必要があります。
遺品の一部を処分したり売却したりしてしまうと、遺産を相続した扱いとされ、相続放棄ができなくなりかねません。そのため、遺品を処分する前に重要書類を探し出し、故人の財産状況を確認するようにしましょう。
なお、相続放棄は相続を知ってから3ヶ月以内がタイムリミットになっているので、それに間に合うように早めに作業を進めることが大切です。
ポイント②:事前に相続人同士で十分に話し合う
実家の遺品整理を行う際は、事前に相続人同士で十分に話し合いましょう。特に、何を形見として残しておきたいかは、相続人によって意見が異なるので、しっかり意見を聞いておくことが大切です。
相続人全員が遺品整理に参加できるのが理想ですが、距離やスケジュールの問題で、それが適わないことも多いでしょう。そのため、後々トラブルにならないよう、事前にそれぞれの希望を詳細に確認しておくようにしましょう。
ポイント③:自力での作業が難しい場合は専門業者に依頼する
実家の遺品整理を自力で行うのが難しい場合は、無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。
特に実家が遠方にある場合、自力で遺品整理を完了させるには何度も往復する必要があり、数ヶ月から1年程度かかることも少なくありません。その点、専門業者に依頼すれば、最短即日、長くても数日以内で作業を完了させてもらえます。
もちろん、遺品整理を専門業者に依頼する場合は費用がかかりますが、それによって時間や手間を大きく省けるのであれば、検討する価値は十分にあるでしょう。