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遺品整理と特殊清掃は、どちらも故人の部屋を整理・清掃する作業で、必要に応じて適切な作業を依頼する必要があります。しかし、それぞれの違いがよく分からず、依頼を迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では遺品整理と特殊清掃の違いを詳しく確認し、適切な業者を選ぶポイントについてもご紹介します。
今まさに特殊清掃と遺品整理の依頼について悩んでいる方だけでなく、将来的に備えておきたい方も、ぜひ参考にしてください。
遺品整理と特殊清掃の違い
遺品整理と特殊清掃は似たような作業に思われがちですが、主に以下の点で違いがあります。
- 作業の目的
- 作業の内容
- 必要とされる状況
- 費用相場
それぞれの詳細について、順に確認していきましょう。
違い①:作業の目的
遺品整理と特殊清掃の最も大きな違いは「作業の目的」です。
まず遺品整理では、故人が生前に使用していた物を整理・仕分けし、不要なものを処分することが主な目的になります。その際、ご遺族が思い出の品を選別したり、形見分けをしたりする作業も含まれます。
一方、特殊清掃では、遺体によって汚損された部屋を原状回復することが主な目的になります。遺体が発見されるまでに時間が経過し、血液や体液、腐敗臭などが部屋に残ってしまった場合に、それらを清掃し、また人が住める状態に回復させます。
特に孤独死や自殺現場では、通常の清掃では対応できないため、専門的な技術や装備を用いた特殊清掃作業が必要になります。
違い②:作業の内容
遺品整理と特殊清掃では、作業内容にも違いがあります。
遺品整理では、故人の持ち物を整理し、必要なものと不要なものを仕分けた後、処分や供養を行います。また、貴重品や重要書類の捜索、形見分け、遺品の買取などが同時に行われることもあります。
一方、特殊清掃では、血液や体液の除去、汚染物の適切な処理、室内の除菌・消臭作業が中心になります。さらに、現場の状況に応じて害虫の駆除や、床や壁のリフォームが必要になることもあります。通常の清掃では対応できないため、専門知識や特殊な機材を使用する点が特徴的です。
違い③:必要とされる状況
遺品整理と特殊清掃は、それぞれ異なる状況で必要とされます。
遺品整理は、家族や親族が故人の持ち物を整理したいと考えたときに依頼されます。特に、遠方に住んでいて自力での作業が難しい場合や、遺品の量が多く手に負えない場合に、専門業者に依頼するケースが多いです。
一方、特殊清掃は、主に孤独死や自殺、事故死などが発生した現場で必要になります。遺体が発見されるまでに時間がかかると、血液や体液が床や壁に浸透し、強い腐敗臭や害虫の発生を引き起こすことがあります。
遺品整理は、簡易なものであれば自力での作業が可能ですが、特殊清掃は必ず専門業者に依頼しなければなりません。無理に自力で行おうとすると、成果が十分に得られないばかりか、精神的なショックを受ける可能性もあるので、控えるようにしましょう。
違い④:費用相場
遺品整理と特殊清掃では、費用相場も大きく異なります。
遺品整理の料金は、部屋の広さや遺品の量によって変わりますが、一般的な相場は1Kで3~8万円、2LDKで10~25万円ほどです。
一方、特殊清掃の費用相場は、1Kで8~15万円、2LDKで20~50万円ほどと、遺品整理よりは高額になる傾向にあります。
また、特殊清掃は現場の状況によって必要な作業が異なるため、実際の費用が相場より高くなることも多々あります。たとえば、遺体の血液や体液による汚損が激しく、床や壁の張替えなどが必要な場合は、相場よりも高額の費用がかかることが多いです。
遺品整理と特殊清掃はまとめての依頼がおすすめ
孤独死や事故現場などで遺品整理と特殊清掃の両方が必要な場合は、同時に依頼することをおすすめします。
まず、遺品整理と特殊清掃をまとめて依頼することで、作業の効率が向上します。同じ業者に依頼することで、現場の状況を一貫して把握し、作業の流れをスムーズに進めることができます。また、複数の業者に依頼する手間が省けるため、精神的な負担も軽減されます。
さらに、遺品整理と特殊清掃をまとめて依頼することで、パッケージプランや割引が適用されるケースもあり、トータルコストを抑えられる可能性が高まります。特に、現場確認や見積もりの手間が一度で済むため、時間と費用の両方でメリットがあります。
このように、遺品整理と特殊清掃は状況に応じてまとめて依頼することで、効率的かつ経済的になります。ただし、業者の中には両方の作業に対応していないところもあるので、事前に詳細を確認しておくことが大切です。
なお、弊社「不用品回収センター すたーとらいん」では、遺品整理と特殊清掃をまとめてご依頼いただくことが可能です。
見積もりは無料なので、こちらからお気軽にお問い合わせください。
遺品整理・特殊清掃の業者を選ぶポイント
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遺品整理や特殊清掃を依頼する際は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。不適切な業者に依頼すると、作業の質が低かったり、追加費用を請求されたりするリスクもあります。
ここでは、優良業者を見極めるための5つのポイントについて、詳細を確認していきましょう。
ポイント①:対応が丁寧か
遺品整理や特殊清掃は、故人やご遺族の気持ちに寄り添う繊細な作業なので、業者の対応が丁寧であることは非常に重要なポイントです。
たとえば、電話での問い合わせ時や、訪問見積もりに来た際などに、親切で誠実な対応をしてくれるかどうかをチェックしましょう。
ポイント②:見積もりを無料でしてくれるか
見積もりを無料でしてくれるかどうかも、優良業者を見極めるポイントになります。
遺品整理や特殊清掃を適切に実施するためには、現場の状況を確認することが不可欠なので、多くの業者は訪問見積もりを無料で実施しています。もし見積もりが有料だったり、訪問せずに電話やメールだけで済ませたりする場合、その業者への依頼は控えた方が良いでしょう。
ポイント③:料金が安すぎる業者には依頼しない
遺品整理や特殊清掃の業者選びでは、「料金の安さ」だけで判断するのは危険です。
極端に安い料金を提示する業者の中には、必要な作業を省略したり、不十分な清掃で作業を終えたりするケースがあります。特に特殊清掃は専門的な知識と技術が必要なため、依頼するには適正なコストがかかることを念頭に置いておきましょう。
また、安さで依頼した結果、後から高額な追加料金を請求されるトラブルも少なくありません。作業内容と料金の内訳が明確で、見積もりに追加費用が含まれているかどうかを事前に確認するようにしましょう。
ポイント④:豊富な作業実績があるか
遺品整理や特殊清掃を依頼する際は、業者の作業実績を確認することが重要です。特に特殊清掃は高度な専門技術が必要なため、経験の豊富さが作業の質に直結します。
注意したいのは、遺品整理の実績はあっても、特殊清掃の経験がない業者も存在することです。そのため、特殊清掃を依頼する場合は、必ずホームページなどで特殊清掃の実績があるかを確認しましょう。
ポイント⑤:消臭作業が含まれるか
特殊清掃を依頼する場合は、消臭作業が含まれているかどうかの確認が非常に重要です。
孤独死や事故現場などでは、腐敗臭などによる強い臭気が残ることが多く、通常の消臭方法では完全に取り除けません。
信頼できる特殊清掃業者は、オゾン脱臭機や専用の消臭剤を使用して、現場の臭いを徹底的に除去します。そのため、作業前に消臭作業の詳細や、効果の持続性について確認しておくと安心できるでしょう。
まとめ
今回は、遺品整理と特殊清掃の違いや、業者を選ぶうえでのポイントなどについて、詳しく確認してきました。
遺品整理は故人の思い出を整理する作業であり、特殊清掃は遺体によって汚染された現場を原状回復する専門的な作業です。それぞれに作業の目的・内容や、必要とされる状況、費用相場などで違いがあるので、依頼時には注意が求められます。
今回ご紹介したことを参考にして、信頼できる業者を選んで依頼するようにしましょう。
「不用品回収センター すたーとらいん」では、経験豊富なスタッフが、遺品整理・特殊清掃のあらゆるお困りごとに対応します。そのため、どのような状態のお部屋であっても、必ずきれいな状態に仕上げます。
ご予算に応じた作業や、不用品の買取金額との相殺など、ニーズに応じて柔軟な対応が可能です。
孤独死・事故現場の特殊清掃などでお困りの方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。